前職を退職して1年が過ぎました。早いですね。退職理由は旦那の転勤。
11年も同じ会社に勤めたのでいろいろ体験したわけです。
退職1年記念に前職で働いてたときのことを振り返ろうと思います。(※前職は中小企業のドラッグストア勤務)
気楽だった入社当初
今考えるとそれはそれは気楽だった。
はじめての仕事で、入ったばかりのときはわからないことが多かった。
覚えるのが大変だったけど、今では『気楽だった』と言えるくらい、退職時と比べると覚えることなんか少なかったな。
店舗の従業員数は少なかったけど、お客さんも多くなかったから売り場に納品する商品の数も少なくて、時間を持て余してた。
掃除したり品出ししたり前出ししたり…思いつくことは全部やっても時間が余るので『何かすることないですか?』とよく聞いてました。それでもないんだけど(笑)
営業時間は10時~20時だったから常に正社員が2人いる状態。朝もそんなに早くなく、夜も遅くない。たとえ残業しても20時には閉店してしまうから1時間だけ。忙しくないから残業する必要もなかったんだけどね。
定休日もあったなー。
基本的には年中無休だけど、会社全体の新入社員歓迎会が1日と、正月の2日間だったかな。店が休みだからみんな休み。みんな年始に休みたいんだからちょうどよかった。
販売のノルマ一応あったけど、そんなに厳しく言われなかったし、ちょっと接客して1個売れたらみんな笑顔。お客さんに声かけて販売するのは苦手だけど、売れたら嬉しいなと純粋に思えてました。
今考えるとほんと気楽だったな。
店舗数の増加に伴いブラック企業化していく会社
会社を大きくしていこう!というのはわかるんだけども…このときに勤めていた会社はブラック企業化しました。その原因は店舗数の増加と営業時間の延長、取引先へのええかっこしいだと思うんです。
店舗数の増加に伴って減っていく人員
店舗がどんどん増えていきました。田舎なのに同じ地域に2店舗、3店舗と…
そうすると既存店から正社員が異動するわけです。
単純に1店舗あたりの従業員が減ります。
営業時間の延長で時間当たりの従業員が足りない
店舗の人員が減った上に、営業時間の延長だからきつかったな。
元は10時~20時だったのが8時~24時になったもんだから…10時間営業が16時間営業になったわけです。
従業員の人数が変わらない…いや、むしろ減ろうともその時間で営業しないといけなくなりました。だから営業時間中は従業員をちゃんと売り場に配置しないといけなくて。
それに24時まで入れるパートさんなんてそうそういないです。
正社員の遅番早番も、10時~20時営業のときは遅番の次に早番でもできたけど、8時~24時で遅番から次の日早番はきつい。下手したら寝坊して開店時間に間に合わなくなる。最初から分かっているリスクは避けるべきだし。
取引先へのええかっこしい
販売ノルマがきつくなった。絶対に売れと言われる。数字が上がってなかったら泣くまで追求される。追及されるのが嫌で自腹で買うことになる。つらかったな。
ノルマがあること自体は会社の経営方針だし、利益=給料にもなるからわからんでもない。
でも中小企業だし、田舎だからお客さんの数にも限りがあるし、近くに同じ会社の店舗がある。なのにどの企業の商品もいっぱい売れ!って言われても。
1つの商品に集中して売れならわかるけど、10近くのメーカーの高価格帯化粧品いっぱい売れって言われても。どれもこれもいっぱい売れってそんなむちゃな。やったけど。
自分の販売利益率まで監視される
レジで会計をする時に自分の名前のコードを通すんですけど、その名前での売り上げに対する利益率まで見られてました。
それについて言われ、追いつめられる。一番嫌だったな。なんでも好きなもの買ったらいいやん。悪いもの売ってるんじゃないんだから。
これのせいでとにかくレジに入るのが嫌だった。利益率上げるために少額の商品までノルマ課される。
販売以外にやることが多すぎる
販売ノルマを達成させろ!以外の業務が多い。販売だけやってればいいんじゃない。ドラッグストアだからね、化粧品買いに来る人以外の方が多いからそういう接客もあるし、品出しもレジもある。その上会社からのわけわからん指示。
ほとんどが無駄だったわけだが。割り振ろうにも人員不足だったな。
サービス残業はあたりまえ
やらないといけないことが多かったから、それをしようと思ったらサビ残です。勤務時間が終わってからが自分のやることやる時間。
お客さん相手だし、正社員だからパートさんが勤務時間内に仕事終わらせるのを優先させないといけなかったから。
残業は申請しないと残業代はつかず、出してもあんまり承認されない。
サービス残業はしてなんぼと思われてたような時代です。サビ残しないやつは冷たい目で見られてたとき。
今考えるとおかしいんだけど、まわりがみんなザビ残してあたりまえって空気だったから自分も感覚が麻痺してました。みんなザビ残なんかしたくないはずなのにおかしい。
退職者続出
…とまあ、いろいろあって疲弊していった従業員(正社員・パートとも)は退職していったわけです。
このとき退職していった人たちは正解だったな。仕事のできる人ほど退職していく。
それでもブラック企業体制は変わらなかった。
残った従業員はその分も含めて仕事をしなければいけなくなり、ノルマも厳しくなり、どんどんつらい目に。
人員不足だから新しくパートさんを雇ったり、新入社員が入社しても十分に教育する時間が取れない。
すると仕事ができない・わからないまま時間だけが過ぎる。
こうしていくうちに、仕事ができないと言われる新人が出来上がってしまった。
それにまた疲弊していくことになる…
ブラック企業化の鎮静(管理職が次々と退職)
わたしが退職する1年前くらいには、ホワイトとは言えないけど、ブラック企業として勢いを誇っていた会社はブラックから脱却したように思う。
それはなぜか?
上の人=管理職に当たる人が続々と退職していったからだ。
さすがにこれはヤバい。誰でもわかる。
ただでさえ退職者が続出していたのに、とうとう管理職にまでその流れがきたわけです。管理職も仕事ができる人たちばかり。
………そして…
販売ノルマについてきびしく言われることも減り、サービス残業も減っていきました。
一番つらかった時のことを思うとだいぶぬるい。うらやましいくらいぬるい。
もう自分がブラック企業体制に溶け込んでしまっていたのがヤバい。
新人類の登場
周りの目を気にしない若い子たち。入社したてから『サビ残はありえない!』という子たち。実際そうなんだけどちょっと待ってくれ?サビ残しないとかいう前に仕事しろ~(*´ω`)?
サビ残したらお父さんに言う、伯母ちゃんに言う→『ぼくちん、わたしちゃんに残業させたら言いつけてやるぞ』という新人類たち…
意味\(゜ロ\)(/ロ゜)/わからん
あれ?社会人って…これがすぐ体罰とか言い出す時代の子供たちなのか。わたしの学生時代の部活はどつきまわされてたぞ?生徒1人に男の教師4人で囲むとかあったぞ?
彼・彼女らははっきり言って仕事しない。サビ残しない!とか言いながら勤務時間中さぼり、注意しても文句言いながらしぶしぶダラダラやるから終わらない。
そして終業時間になるといち早くタイムカード打刻。
いや、君らのはザビ残じゃなくない?
これがブラック企業鎮静化の後に入ってきた新入社員たち。会社も頭数だろうが辞められると困るから前みたいにきつく言えない。
本当にいいタイミングで入社したもんだ。これからは新人類がこの会社で活躍するんだろう。
退職したことで悟ったこと
勤めてた会社が絶賛ブラック企業爆進中だったときに、つらいながらもバリバリ働いてたんですが、仕事を辞めてわかったことがあります。
- わたしがいなくても店は営業している
- サービス残業するから仕事が終わってると勘違いされる
- 残業代でないならサービス残業しなければよかった
- サビ残は評価(給料アップ)につながらない
- サビ残しないと冷たい目で見る方がおかしい
- おかしなことでも、組織内にいると感覚が麻痺する
- ストレスがないと気持ちが穏やか
- ブラック企業だと思ったときに全力で仕事せず、7割くらいにしとけばよかった
- 嫌でも出勤すればお金がもらえる
- 他に給料のいいところがいっぱいあった
転職のタイミングを逃した話>>
学校とかもそうだけど、会社内っていう狭い限られた場所だけ見てるとストレスは溜まるわ、嫌なやつになるわでよくなかった。
このころにブログ書き始めてたら…意識が仕事だけに向かず、ネタにもできて一石二鳥だったのにな。
狭い空間に自分を閉じ込めてたんだと気づいた。お金を稼ぐ手段で仕事してたのに。楽しくなかったわけじゃないけど嫌なこともいっぱいあったし。
やりがいがあったときもあったな。
ただ息の抜き方が下手でした。
おわり。