恋はつづくよどこまでも5巻のまえに4巻をおさらい
初めて結ばれたことをきっかけに、七瀬は天堂先生との仲を、悩みながらもどんどん進めていくのでした。ラブモードが進む。
登場人物
- 佐倉七瀬(さくらななせ)職業:看護師、通称:勇者
- 天堂浬(てんどうかいり)職業;医師、通称:魔王
- 天堂流子(てんどうりゅうこ)職業:マンション管理人・浬の姉
- 仁志琉星(にしりゅうせい)職業:看護師、七瀬の同期
- 海砂(みさ)職業;看護師、七瀬の同期で大学の同級生
- 来生(きすぎ)職業:医師、浬の大学の同期
- 若林みのり(わかばやしみのり)浬・来生と大学の同期で浬の元恋人。病でこの世を去る
- 上条周志(かみじょうちかし)上条財閥系御曹司・七瀬に近づく患者
恋はつづくよどこまでも5巻ネタバレ
【注意】ここからあらすじとネタバレ含みます。
第21話 恋の第二幕、それは恋敵の登場である…え?それって?
相変わらずラブラブな二人。
七瀬は久しぶりの休日に買い物に行こうと外に出かけようと、マンションから出ると、若い男の人に「ちょっとかくまって!」とマンションに押し戻された。
その男の子は誰かから逃げているよう。
なんとか撒けたことに一安心した男の子は、七瀬に「成宮中央総合病院ってこの近くだよね?」と七瀬の勤め先の場所を尋ねた。
諸岡先生という医師を探していたが、お年のため勇退されていた。
残念がる男の子は、予定が変わっちゃったと七瀬の腕を引き、無理やり遊びに付き合わせた。
ボーリング、ゲーセン、お化け屋敷、カラオケ。
『何やってんの私…』と思ったものの、なぜだかこの人を一人にしてはいけない気がしていた。
さんざん連れまわされた後に初めて名前を聞く。
上条周志(かみじょうちかし)、25歳。わりとイケメン。
そのことを自分で自覚している周志は七瀬に「イケメンと歩けるって女子にはいい気分なんじゃないの?」と言うも、七瀬からは「イケメンなんだから彼女くらいいるでしょ?」と返ってきた。
「見つからないんだよね。本気で好きになれる子…」
と言う周志に七瀬は自分が最近やっと報われたことを話す。
だから、これ以上知らない人と一緒にいるのは…と七瀬はもう帰ろうと立ち上がり、その場を去ろうとした…が、振り返ると上条が発作を起こしている。
救急車を呼び、成宮中央総合病院に搬送された。
「周志さま!!」
と病室に入ってきた女性・加賀さんは、すぐに移動しようと言う。
「待ってください!まだ検査が…」と言う七瀬に、加賀さんは言った。
これから向かう先も病院。周志の病状を熟知した主治医がいる。
周志は上条財閥系グループの御曹司だから、こんなプライバシーのない一般病棟にいていい人じゃないし、病気のことも外部に知られてはいけない。
「はあ…財閥…?って、まだあったの?」
と、七瀬が財閥の御曹司ということよりも、まだ隠し事があった周志をあきれたように見た。
周志はそれに大笑いする。
「ここに入るよ俺」
と反対する加賀さんを押し切り、周志は七瀬の勤める病院に入院することになった。
…けれど、周志は自分の専属ナースとして七瀬を希望した。
周志の病気は循環器系だが七瀬は呼吸器科。だからその話は受けられない。
病院の事務の人も周志にそう説明したが、どうしても納得してくれない。
七瀬は自分で断りに行くことにした。
「じゃあ、買収でもしようかなこの病院」なんて言い出した!
買収したらどうなるの?そう聞く七瀬へ周志は人事の方に介入すると言う。つまり、天堂先生や事務員を地方に飛ばせると。
こんなことを言われてしまい、七瀬は専属ナースの件を引き受けてしまった。
七瀬が折れた理由が天堂先生だと見破られてしまい、七瀬は周志にキスをされた。天堂先生の目の前で。
「言ったよね。好きになれそうな子がいなかったって。やっと見つけた。これからもよろしく。」
と周志は笑顔を見せたのだった。
第22話 自分が思うほど相手は自分のことを思っていない…なんて信じない!
七瀬は初めて天堂先生とケンカをした。周志の専属ナースを引き受けたからだ。
一緒に働けなくなるのが嫌だったし、留学に影響が出ると思った。
「俺のせいか!?何が俺のためだバカ!」
こんなふうに怒る天堂先生に七瀬は怒っていた。
『なんで天堂先生の目の前で、他の男にキスされたことには怒らないの!?』
七瀬は専属ナースとして周志のところへ行く。そこで周志に「なんであの日、俺を置いて帰らなかったの?」の質問された。
「置いていったらそのまま行方不明になりそうっていうか心細そうに見えた…」
病気のために心までやせていった人々を、何人も見てきた七瀬はそう思ったのだ。
人使いが荒く、わがままな周志に七瀬は疲れる。
呼吸器科にいたときだって同じくらい疲れてたけど、そこには愚痴を聞いてくれる先輩ナースや天堂先生がいた。
ここ数日天堂先生の顔を見ていない七瀬は、ケンカで言い合ったときのことを思い出す。
「本当に私の顔見たくなくなっちゃったのかな」と不安になった。
周志の病室へ来た七瀬は、周志にベッドに引き込まれる。
「なにいつまでもシカトこいてんだよ」
とすでに気持ちを伝えている周志はしびれを切らせた。
ナースコール鳴らしますよ!!と言う七瀬に、君の大事な先生がどうなっても知らないと言う。
「好きにすればいいじゃない!どんなにお金持ちか知らないけど、お金の力で人を脅してやりたいようにやればいいじゃない。私の価値なんてその程度なんでしょ」
と言う七瀬に「出てけ」と言う周志。
「わかってるんだからはっきり言うなよ…俺にはなんにもないって」
七瀬は呼吸器科の前に来ていた。科の誰かに会いたくて。だけど天堂先生が七瀬に気づいた。
逃げる七瀬を天堂先生が追ってきた。何かあったことくらい顔を見ただけでお見通しだった。
七瀬は天堂先生に思っていたことを言う。
「私が他の男の人にキスされても平気だった!私にスキがあるせいだって怒られた方がよかった。なのに…なかったことにされるなんて…」
天堂先生は七瀬にキスをする。そこで本音を言った。
「みっともなかっただけだ。俺はお前をろくにどこにも連れて行けてないのに、恋人でもないあの患者が何先越してんだって。正直あいつの方がお前と年が近いのもイヤ。患者だったとしてもとっとと出てけ…とすら思ってる」
本音を聞けて安心し、嬉しくなる七瀬だった。
第23話 現代における男の最初の闘いは”恋”である
今夜お前の部屋に行くと天堂先生に言われていたものの、周志が大きな発作を起こしたため帰れなくなった七瀬。
目を余した周志は七瀬にこれまでのことを話し出した。
「小学生くらいまでは普通に健康だったのに、病気になっちゃって気がついたらこんな年。お金で人を脅して好き勝手してるって言ってたけど、そうでもしないと俺の周りには人が来ないんだよ。」
「俺自身にはなんにもないから」
周志は「眠るまでそばにいてくれる?」と七瀬の手を握る。
『生半可な同情はできない。しちゃいけない。だけどせめて…ごめんなさい先生。上条さんを優先するのは今夜だけだから』
と周志についていた。
翌日にはケロッといつもの様子に戻った周志。七瀬と散歩に出ていると天堂先生を見つけ声をかけた。
周志はいじわるな言い方で七瀬との仲を話す。
この前のベッドに引き込まれたことも、同じベッドで寝たじゃんなんて言い方をされて、押し倒されただけ…と七瀬は誤解を招く言い方をしてしまった。
「説明しろ」と天堂先生からメッセージが届く。七瀬の労働環境を心配してのことだった。
病院に言えと言われるが、周志の心の声を聞いてしまった七瀬は言わないでと言う。
「…早く戻ってこい」
天堂先生に必要とされていることに七瀬は嬉しくなった。
周志に天堂先生と付き合っていることがバレた。それによって七瀬はとことん邪魔されだす。
全然一緒にられなくて、天堂先生が一人でいるところに周志がやって来た。
そこで天堂先生は七瀬の価値にすぐに気づいた周志をほめる。俺は1年以上気づけなかったと…。
天堂先生は言う。
「譲るわけにはいかない。あれは俺のだ」
「あいつはナースとして患者のあなたに尽くしている。その一途さを裏切ったらあなたがどんな立場の人間だろうが許さない」
病室に戻った周志は七瀬に「あの先生嫌い」と言った。
ー一方呼吸器科。廊下ではバタバタと走る音が聞こえる。
「勇者があの御曹司に手上げたって!今大問題になってるらしいよ」
驚く天堂先生だった。
第24話 恋をするのは冒険である。誰にとっても。
「周志さまに馬乗りになって殴りかかろうとしていた!」
周志の退院に向けての相談に来た加賀さんは声を荒げている。
周志も「ちゃんと理由があって」と言うも聞く耳を持たない。
「申し訳…ありませんでした…」
と頭を下げる七瀬を見て、周志はつらい表情をした。
とりあえず今日は帰ることになった七瀬が外にでると天堂先生がいた。
話を聞くと、周志は「天堂先生が憎い、つぶしてやる」と言っていた…が、七瀬が気にしたのはそこじゃなかった。
「そのとおりにしたら満足なんですか?そんな真似したらますます治らなくなっていくんじゃないかって気がして」
「治らないんだよ。俺!この体は!」と興奮した周志は発作を起こし始めた。
まずいと思った七瀬は無理やり横にならせようと押さえつける。
それを加賀さんが見て誤解されたのだった。
このことがあって、明日からは呼吸器科に戻る七瀬は、「退院までちゃんとお世話したかった」と涙を流した。
夜、周志が七瀬の家にやってくる。天堂先生に頭を下げて連れてきてもらっていた。
明日退院するからと、七瀬にあやまりに来たのだ。
七瀬も不快なこと言ってごめんなさいとあやまるが、「なんで?全然。」周志はこの数日間楽しかったと言った。
翌日呼吸器科に戻った七瀬をみんなはなぐさめてくれた。
でも、昼間は忙しさで周志のことを忘れていられるも、夜になると周志のことを思い出し後悔してしまう。
そんなときでも天堂先生に愛されることで幸せになる七瀬。
「初めて会った時より今の方がずっとずっと好き。私の中、先生が思うよりずっと、先生のことしか考えられないんだから。」
その気持ちを聞いて、天堂先生は初めて「七瀬」と名前を呼んだ。
出勤すると周志がいた。加賀さんも、親も、元の先生も説得して病院を変更したと言う。
この2日間落ち込んでた七瀬は気が抜けたのだった。
第25話 美しいか、そうでないか。…それが大問題だ!
七瀬と天堂先生は初めて二人で旅行に行くことに。
だけど、七瀬の方が病院からの急な呼び出しで約束の時間に遅れてしまった。
旅館に着くと天堂先生が女性2人組と談笑している。
焦る七瀬に先生は事情を説明した。
旅館で倒れた宿泊客を診ていたら、周りに医者だとばれてしまった。
医者ってだけでもてたりするから…と七瀬は思い、すねた顔をしてしまった。
旅館では女子は浴衣を選べると聞いて、選びに来た七瀬。
そこで、さっき天堂先生と談笑していた2人組の女子が、先生と七瀬のことを言っているのを聞く。
「あんなイケメンなのに彼女コレ!?」「ブス専?」
七瀬は落ち込んでしまう。でも気にした方が負けだと思う。だけどどうしても気にしてしまう。
そのせいでせっかく天堂先生と並んで歩ける機会を棒に振ってしまった。
自己嫌悪になり先生を探しに行く。だけど見つからなくて…余計に落ち込んでしまったところに天堂先生が七瀬を見つけてくれた。
泣き出す七瀬。ことのあらましを話す。
もちろん先生は「おまえの価値はそんなところにあるんじゃない」と言ってくれた。
でも七瀬は自分のせいで先生の評価を下げられることが嫌だった。
「悪かったな。俺があの女たちに関わらなければ…」と七瀬を楽しませてあげられていないことを謝る天堂先生。
先生が周志のことを気にしていた。
そこでやっと七瀬は「あまり時間はないけど一緒に遊びたい」と本音を言い、やっと楽しく遊ぶことができた。
お風呂から上がってきた七瀬は天堂先生に一つ聞く。
「先生が見た目のことを気にしていないのはわかったけど、私の見た目でいいなって思うとこひとつもありませんか?」
天堂先生は「おまえ『の』だからぜんぶかわいいと思ってる」
七瀬は嬉しくなった。
二人は旅行から帰って来た。
すると駅のホームですれ違った女性に天堂先生は驚く。
天堂先生の亡くなった恋人・若林みのりと同じ顔だったー
恋はつづくよどこまでも5巻感想
5巻は特にこれ!っていうエピソードがないな…
しいて言うなら周志が七瀬を好きってことがあんまり感じられなかったかな。
「好きな子全力で追っかけたの人生で初めてだった」って言うところがあるんだけど…

全力とは?
七瀬を好きだってとこがなんか終始冗談というか…
七瀬が”病気で弱ってる自分の気持ちを吐き出す場所”みたいになってて好きとは違うふうに見える。
だから周志が七瀬を”好き”ということにしたって感じがするんだよね。
入院患者っていう設定だから無茶なことはできないんだけど、その中で七瀬を想う引き込まれるような描写がひとつでもあればまた違ったかも。
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