【ネタバレ】アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどり1巻【感想】

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エンタメ

『アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどり』はコミックゼノンで連載されている漫画です。

著・荒井ママレ、医療原案・富野浩充。

2020年4月9日毎週木曜夜10時からドラマが放送されます。

>>ドラマ『アンサングシンデレラ病院薬剤師の処方箋』公式サイト

『アンサング=讃えられない』の意味。

縁の下の力持ちを意味するアンサングヒーローという言葉もある。

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アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどり1巻・ストーリーと登場人物

【ストーリー】

「薬剤師っていらなくない?」

処方箋を決める医師には疎まれ、患者さんには薬を出す窓口くらいにしか思われてない。

だけど、

”薬を安全に患者さんに届けること”が一番の存在理由だ。

命を直接救うことはできない。

けれど、医療を確実なものにすることが私たち薬剤師の仕事なのかもしれないー

【登場人物】

  • 葵みどり 職業・薬剤師(おだんご頭)小児科担当
  • 瀬野さん 職業・薬剤師(強面)休憩のときいつもカップラーメン食べてる
  • 羽倉(ハク)職業・薬剤師、整形担当
  • 刈谷さん 職業・薬剤師(病院薬剤師に転職してきた元調剤薬局店長)
  • 豊中さん 職業・看護師(救急)
  • 和田くるみ 職業・薬剤師
  • 久保山 職業・医師(小児科)

アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどり1巻ネタバレ

【注意!】ここからネタバレを含みます。

アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどりは【病院】【薬剤師】を扱った題材です。

原作には薬の名称や病気の名前、病状に対する対処法などが出てきますが、ここでは詳しくは書きません。

ネタバレはストーリーだけです。

もしこのネタバレ記事を読んで、「私が飲んでる薬はこの飲み方で会ってるのかな?」など、薬のことで気になることがある場合は、処方箋を調剤薬局に持って行ったときに薬剤師さんに聞いてみてください。

第1話「普通」のために

《どべっ!》

みどりは病棟の廊下に座り込む男性に蹴躓いた。

腰にコルセットを巻き、顔色は真っ青。

脚立から落ち、腰の骨にひびが入ったため入院している庭師・古賀治朗さん(67歳)だった。

みどりは声をかけるも、古賀さんは「大丈夫だって!」と声を荒げて立ち去っていく。

心配だったのでみどりは病室までついていった。

「お薬が合わないとか、何か気になることないですか?」

そう声をかけたみどりに古賀さんは、

「何もねえよ!俺は3日後には退院するんだ!医者もいいって言ってんだから!」

と心配する声に聞く耳を持たなかった。

その傍で、古賀さんの奥さんはなにか気になるような表情をしていた。

みどりは気になって、同僚の羽倉(ハク)に古賀さんについて調べてもらう。

すると、古賀さんは喘息持ちで8年前から治療中だった。

なのに古賀さんは喫煙者。

羽倉(ハク)がは古賀さんが入院した当初、禁煙について提案していた。

「余計なお世話だ!!ケガと関係ねぇじゃねーか!」

と、このときも話を聞いてくれなかった。

みどりは『気にしすぎかな…』と考えながら歩いていると、

「あの…薬剤師さん」

と古賀さんの奥さんに声をかけられる。

「主人はあんな風に言ってますけど…本当はあんまり具合がよくないんだと思います…」

「仕事が生きがいの人だから、今までのようにできなくなる体を受け入れ難かったんだと…」

みどりはその話を聞き、「でも今無理して後々別の病気がわかったら…」と、つい不安を煽るようなことを口に出してしまった。

すると古賀さんの奥さんは、自分の不安を口にした。

「大きな病院にかかれば何も心配ないような気がしていたけど」

「本人と医者だけで話が進むから、自分は置いてけぼり」

「ただ大丈夫って言葉を信じることしかできない」

みどりは『こういうとき自分の無力さを思い知る』と何も言えなかった。

だけど古賀さんの奥さんは、

「こういう漠然とした不安はなかなか話せなかったから、聞いてくれてありがとう」

と、みどりに言う。

ときどき薬をもらいに行く薬局の薬剤師に親近感を感じていたからだ。

それを聞いて、みどりは自分にできることを始める。

整形外科の医師に血液検査のお願いに行き、予測される事態を話そうとした。

すると医師は言う。

「それ整形で診ることじゃないでしょ!」

「現状適切な治療してるんですよ!?」

という医師にみどりは、

「いっ…医者のくせに、患者の異変を見て見ぬフリするんですかっ」

病室にまで届くほどの大声で言い合う医師とみどり。

周囲がざわつき始める。

「怪我が治って終わりじゃないでしょう!古賀さんが病院の外でこれまで通りじゃなきゃ意味ないんですよ!」

《グッ!?》

「落ち着けアホ」

みどりは先輩薬剤師・瀬野さんに襟元をひっぱられた。

騒ぎになり始めたときに、羽倉(ハク)が呼んでいたのだ。

「うちの薬剤師がお騒がせして申し訳ない」

「だけど間違ったことは言ってない」

すると騒ぎから様子を見に来ていた古賀さんは、医師に頭を下げて言った。

「入院する少し前から動悸・めまい・手の震えがある…もう一度診てもらえますか」

そして血液検査をしたことで、調子が悪い原因がわかった。

「…ま、なんかあったときは薬剤師に相談するってのもアリみたいみたいだしな」

古賀さんの奥さんも少し安心した様子だった。

ーーーーー

『薬剤師ってなんのためにいるのかー』

そんな風に考えていたみどりだったが、

「患者さんにとっては最後の砦みたいな存在なのかな」

と存在意義を見出した。

第2話飲めない薬

みどりは目隠しして味で薬をあてる、マニアックなことを同僚としていた。

「遊んでないで準備して」

同僚の薬剤師、刈谷さんに言われみんなそそくさと解散。

みどりは注意を受けた。

「うちの病院の一日平均外来患者数ご存知?1200人。それを10人の薬剤師で回さなきゃならないの」

「あなたのマニアックな知識を披露するような時間はないの」

みどりがそう注意を受けるのも、みどりが患者さんに薬を渡す際に、無駄話で時間がかかってしまっているからだった。

余計な時間はかけないこと!と刈谷さんに釘をさされた。

《ポーン》

薬の受取順番待ちの音が鳴る。

ゲホゲホと咳をする子どもを抱えた母親・山口さんが薬を受け取りに来た。

みどりが薬を出し説明していると、山口さんはスマホで調べものをし始める。

「あの。その薬、今検索したら副作用に幻覚とか意識障害とか書かれてるんですけど」

とスマホを突き出した。

みどりは、

「副作用がまったくないとは言えませんが、安全性の高い薬ですし、一般的に処方されているものですのでご安心ください」

と言い、納得してもらった。

山口さんは眠ってしまった子ども・礼央を抱え、買いものをして家に帰る。

腕の力が限界だった。

目を覚ました礼央におかゆを食べさせた後、薬を飲ませようとする…が「やだ!いらない!マズイ~」と言って飲んでくれない。

そんなとき、職場から電話がかかってくる。

山口さんは電話で話しながら、オレンジジュースに薬を混ぜ、礼央に渡した。

「ぎゃあああああ!」

薬の入ったオレンジジュースをひっくり返し、礼央は泣き叫びだす。

またかけると言って山口さんは電話を切って、なんとか礼央をあやし、布団に寝かせた。

その後家で仕事に取り掛かるも、会社でのことを思い出す。

「え?山口さん今日も早退?」

山口さんはシングルマザー。

そんな風に言われるのも覚悟していた。

病児保育施設の予約が取れず、あと2日また仕事を休まざるを得ない。

「在宅でできる仕事は振ってもらって大丈夫なので!」と言うも、結局同僚が自分の仕事を引き継ぐことになってしまった。

薬を飲まない礼央にも手がかかる。

山口さんはSNSでキラキラしたママの姿をうつろな目で見ていた。

バリバリ働くワーママ。

楽しそうな親子。

きれいに片付けられた部屋。

…ふと横を見ると、おもちゃも服も…ちらかった部屋が目の前にある。

『大丈夫…礼央が起きるまでに片付ければいい…』

再度病院に行き、「ごはんも食べられてるみたいだからこのまま様子見で大丈夫」と医師に言われる。

そこで山口さんは、礼央が薬を飲まないことを相談した。

「もうちょっと頑張ってみてください」

そう言った医師に、

『頑張ってないように見える?』

疲れた表情の山口さん。

追い打ちをかけるように礼央は「抱っこ!」としゃがんで動かなくなってしまった。

薬の待合席はすぐそこなのに。

「パパもお休みでよかったね~」

とお父さん・お母さん・娘の3人で通り過ぎる親子。

『私が選んだこと。なんだって頑張るつもりでいる』

『でも…私の頑張りだけじゃダメなことはどうすればいいんだろう』

『情報は溢れているのに誰も教えてくれない。』

『必死で働いて礼央と楽しく暮らしていけるって、私のエゴなのかな』

広い空間、大勢の人がざわめく中で、礼央を抱え孤独を感じていた。

「ー…さん。山口さん!」

ぼーっとしてしまい、薬の呼び出しに気づかないでいる山口さんに、みどりは声をかける。

『なんかこの前よりやつれてる…?』

「礼央くんいかがですか?」

薬を飲んでくれないことを聞き、みどりは山口さんに服薬指導をすることにした。

山口さんは薬をオレンジジュースに混ぜて、礼央に飲ませようとしていたが、そうすることでめちゃくちゃ苦くなることを知る。
※薬によります

薬を飲まない理由がわかり、みどりから飲ませ方を聞いた山口さん。

礼央くんにあやまり、一緒にがんばろうと言った。

「おくすりは礼央くんの味方だからね」

「私たちはお医者さんじゃないけど、おくすりの専門家だから、どんどん頼ってくれたらうれしいな!」

山口さんは、礼央にそう言うみどりを見て涙ぐんだ。

ーーーーー

服薬指導が必要な場合は、ドクターから依頼書が出る。

だけど、山口さんへの服薬指導は、必要なこととは言えみどりが勝手にやっていた。

だからもちろん効率主義の刈谷さんに叱られる…

と思った矢先、ドクターからの服薬指導依頼書を持って瀬野さんがやって来た。

みどりは「ラッキー」なんて思うが、瀬野さんが先に手を回してくれていたこと。

そんなみどりに羽倉(ハク)は『…ニブイな~』と思うのであった。

第3話近くて遠い目の前

「おー、気持ちいい~」

峰田さんたちは山にハイキングに来ていた。

紅葉シーズンのため、人も多かったため、帰りは人通りの少ないルートで帰ることにした。

その道で峰田さんは蜂に刺されてしまうー

ーーーーー

みどりは休日出勤で事務作業をこなしていた。

ひと息ついて、うとうとしていたところ、その変な寝顔を救急の看護師・豊中さんに写真を撮られる。

その隣に当直だった瀬野さんもいて。

ICUの休憩室で爆睡していたところ、豊中さんに起こされたらしい。

豊中さんと瀬野さんは歳が近いとかで、なんとなく親しげ。

みどりは『…あやしい!!』なんて思っていた。

すると、豊中さんは古賀さんの病状のことで、整形の医師にタンカ切ったことを話し出す。

みどりは頭を抱えて「その話はもう勘弁して~」と言うが、豊中さんは、

「え~なんで?いいじゃん」

「いる意味あるんだかないんだか分かんない薬剤師多い中でさ、何も考えず杓子定規な仕事するだけ」

「ちゃんと目の前の患者を見ろっつうの~」

《ピリリリリ》《プルルルル》

そのとき、豊中さんの電話、薬剤部の電話が鳴った。

峰田さんと、一緒にハイキングに行っていた仲間が蜂に刺されたため運ばれてくる。

峰田さんの方は自発呼吸がない。

救急科からの連絡だった。

【救命救急の現場に薬剤師が関わるかどうかは、その病院の方針によって変わる】

みどりの勤める病院では、5年前瀬野さんが転職してきてから積極的に関わるようになったらしい。

チーム医療の観点からも、人手を必要とする場での頭数としても重要な役割を負っている。

『重要なのはわかっちゃいるが…全っ然慣れない。めっっっちゃ怖い』

みどりは息を荒くしながらそう思った。

そして救急車が病院に到着する。

医師、看護師が慌ただしくかつ冷静でスピーディに処置をしていく。

みどりもその中に加わり、医師の指示のもとに動く。

医療チームが懸命に処置するも、峰田さんの意識は戻らない。

『心配停止…!!』

みどりは怖くなった。

『な…なんで!?投薬量も薬剤も間違っていないはずなのに…!?』

『どうしよう…私…どうしたら…』

その現場に気づいた瀬野さんは、まだ安定しない峰田さんを見て、一緒に運ばれてきた峰田さんの仲間のところに急いで向かった。

「あのショック状態になってた友達。何か薬飲んでなかったか!?」

峰田さんは血圧の薬を飲んでいた。

だから用意した薬剤が効かない可能性がある。

瀬野さんは処置現場に戻りみんなに伝えた。

そして、「みどり!取ってこい!!」

呆然と立ち尽くしていたみどりはハッとして走り出す。

ーその後、峰田さんは無事意識を取り戻した。

少しの判断ミスが状況を左右する救急の現場…

…もし、瀬野さんがいなかったらー

そう考えていたところ、豊中さんに声をかけられる。

みどりはメソメソしていた。

「内服薬を確認すべきでした…私のミスです」

「投薬方法が正しいかどうかばかり気にしていた」

「いろんな可能性を考えられなかった」

そこに処置にあたった医師が通りがかる。

みどりの話を聞いていたため、今回はすごいレアケースだったからと慰めるような言葉をかけた。

そこでみどりは、

「今後は必ず確認して、救急には置いていない薬品も見直してみます。薬剤部でも共有します」

と力強く言った。

医師は「よし。アイス食べよう。なにがいい?」

とみどりと豊中さんに声をかける。

私ハーゲンダッツとリクエストする豊中さん。

「薬剤師さんどうする?」

と医師がみどりにたずねると、豊中さんが口をはさんだ。

「先生ちがうよ」

「”薬剤師さん”じゃなくて、薬剤師の葵みどりさんだよ」

「ね」

と振り返り、みどりを見る豊中さん。

「はいっ」

とみどりは返事をした。

第4話資格の覚悟

今日の仕事を終えたみどり。

明日は待望の休み。

飲みに行きたいけど羽倉(ハク)は断るだろうし、後輩薬剤師・くるみちゃんも瀬野さんに相談中だったため、おとなしく帰ることにした。

更衣室に行くと、豊中さんがいた。

『もしやこれは、いろいろ聞くチャンスなのでは…!?』

そう感じたみどりは豊中さんを飲みに誘った。

お店に着くと、みどりはなぜか緊張しだす。

飲みに誘ったはいいものの、お店を知らなくて、いつもの赤ちょうちんの居酒屋になってしまった。

そんなことを申し訳なく思っていると、

「えー、いいじゃん美味しそうだし」

「ここ瀬野さんに連れてきてもらって全部美味しくて…」

そんなやりとりをして、みどりはゲスい顔をしながら豊中さんに聞いた。

「と、ところで豊中さんと瀬野さんって仲良いですよね…」

魂胆がバレバレである。

そんなみどりに、

「瀬野っちがうちの病院来て間もない頃、ちょっとした”事件”があったの知ってる?」

と、豊中さんは話し始めた。

ーーー5年前ー

看護師の倉本さんが、瀬野さんのところに痛み止めを取りに来た。

頭痛がひどくて眠れない患者さんに、当直の研修医・道場が処方した分だ。

妊娠後期の患者、矢島さん。

処方された痛み止めが妊娠後期には禁忌だったため、瀬野さんは研修医に確認し、薬が変更された。

「大丈夫ですか?産婦人科の先生泊ってなくて」

研修医だけってのも不安だと感じた瀬野さんは、倉本さんにたずねた。

「いるにはいるけど…林先生って知ってる?あの人ゲームばっかしてて研修医に任せっきりなのよ」

林先生が辞めちゃったら…と産婦人科も強く言えないと倉本さんは言う。

「私もいつまでいるか…」

そこで瀬野さんは、

「患者にとって助産師は安心感が違いますからね。倉本さんにはまだまだ頑張ってもらわなきゃ」

と言った。

『そういえば私助産師って言ったっけ。あのチラッと名札見たとき?』

『よく見てるわね~』

そう感心しながら倉本さんは戻っていった。

瀬野さんは矢島さんの検査結果を見てなにか思うところがあったのか、調べものをしだした。

すると電話が鳴る。

産科の研修医・道場先生だった。

「片頭痛がひどいみたいで、痛み止めを飲んでも効かなくて…」

すぐに矢島さんのことだとわかった。

「他に訴えはないですか?」

研修医・道場から聞き出した瀬野さんはが言ったのは、

「それ片頭痛じゃない可能性ありますよ!上級医叩き起こして!」

瀬野さんは薬剤を持って産科に向かった。

そして倉本さんに声をかけ、矢島さんの元へ行く。

血圧が高い。

深刻な症状の疑いがあった。

「上級医は!?」

「は、林先生に電話したんですけど…片頭痛なんて薬が効かないのはしょうがないって…」

「ダメだ呼んでこい!!帝王切開になるかもしれない!研修医ひとりでできるのか!?」

瀬野さんは研修医・道場の肩をつかみ、「道場先生!?」と医師として判断をせまった。

ーーしばらくして林先生が来た。

開口一番に言ったのは

「オイオイオイー…自分が何やってるかわかってる?薬剤師さーん」

「診察していいのは医者だけなの知らないのかなぁ~?」

「え、もしかして医師免許持ってるんすかー?」

「患者に勝手に触んないでくれるかなァー!?」

お前も言いなりになってんじゃねーよ!と研修医・道場先生に林先生は言った。

その言葉を聞いて、

「…そうだよ。患者を助けるためなら俺にできることは何だってやる」

「看護師も、研修医も今ここにいる全員そのために走り回ってる」

「あんた以外はな」

瀬野さんは言う。

そして最後に一言、すごんで言った。

「だからあんたも自分にしかできないことをやってから医者を名乗れ…!」

そんなことがあったが、矢島さんは無事出産し順調に回復した。

だけどその後、林先生は瀬野さんのことを上に申し立てた。

”産科での薬剤師の行動が、越権行為ではないか”

部科長会議で瀬野さんの処分が議題に上がった。

その会議には倉本さんが出席しており、その時の状況を話す。

「私は瀬野さんの行動に問題があったとは思いません」

「これがチーム医療なんだと」

「彼のように、患者と向き合う医療従事者がいる病院で働けることを、嬉しく思います。」

あっという間にその話は広がり、みんなの意識が変わっていったらしい。

豊中さんもそのひとりだと。

「今では病院で一番信頼してる人間のひとりよ」

豊中さんはそう話してくれた。

第5話病気とお付き合い

渡辺奈央ちゃん・13歳の中学一年生と森本優花ちゃん・14歳は1型糖尿病で同室に入院している。

大人しそうな奈央ちゃん、派手な優花ちゃん。

二人はタイプは違うものの仲がよかった。

1型糖尿病は生涯にわたって毎日のインスリン注射が必要だ。

患者やその家族の精神的・経済的負担の大きさはなかなか理解されにくい。

みどりは、二人がちゃんと正しくインスリン注射ができているかチェックしに来た。

特に渡辺奈央ちゃん。

医師から、このところ動きがよくないから薬を変えた方がいいかと相談された。

でも現状の処方に問題はない。

だから注射のやり方に問題がないか確認することにしたのだ。

その場に奈央ちゃんのお母さんもやってきて、奈央ちゃんと優花ちゃんの二人の様子を見ていた。

…何か気になることがあったのか、眉をひそめて…

後日、みどりが数値を見るも、良くなったのは一時的。

結局安定していない。

「このままだと退院が延びるな~」

と医師が口にすると、看護師が気になることがあると言う。

「優花ちゃんはいつ退院できるかって毎朝聞いてくるんだけど、奈央ちゃんはそれが全然ないんですよね」

その話を聞いて、

「退院したくないのかな…?」

みどりはぼそっと言った。

すると看護師は患者さんについてのメモを取り出した。

優花ちゃんはすごく明るく振舞うけど、いつも不安と戦ってる。

それに比べて奈央ちゃんは…

いわゆる『手のかからない患者さん』だった。

ー奈央ちゃんの様子を見に来たお母さんは、「そろそろ帰る」と奈央ちゃんに声をかける。

そして帰り際に言った。

「もし隣の子に何か言われてるなら、ちゃんとお母さんに言ってね」

「治療さぼって平気とか、ピアス薦められたりとか…」

「退院すれば元通りの生活が送れるんだから、余計な心配かけさせないでね」

そう言われて奈央ちゃんは言い返す。

「そ、そんなこと言われてないよ」

「お母さんが勝手に心配してるんじゃん!」

奈央ちゃんのお母さんが帰った後、優花ちゃんが病室に戻ってきた。

二人になった病室で奈央ちゃんは、

「…彼氏とか、みんなで遊園地とか、私にもいつかそういう日がくるのかなぁ」

遠くを見つめるように言った。

それを聞いた優花ちゃんは、

「「コレ(病気)」のせいで振るような奴がいたら、あたしがしばいてあげるから!」

二人は笑いあった。

朝、看護師さんが検温しに来る。

「奈央ちゃんこのところ数値安定してきてよかったね。そろそろ先生と退院の時期相談できるよ」

「…ハイ…」

奈央ちゃんは、朝食後は血糖値が下がっていない。

これまでの経過を見てきたみどりや医師は、奈央ちゃんが意図的に投与量を減らしているのがわかっていた。

きちんと薬を投与することは、奈央ちゃんが普通の生活を送るために絶対に必要なものだ。

問い詰めるわけにもいかない。

そこでインスリン注射をする際に誰かが立ち会うよう、医師から指示が出た。

奈央ちゃんのことが気がかりなみどりは、自分も立ち会うことにした。

病室に行き、少し会話していると奈央ちゃんはがくっと倒れてしまう。

みどりはニオイでインスリン注射をすでにしていることがわかった。

やってはいけないことだったのだ。

ーーー

医師、看護師、みどり、奈央ちゃんのお母さん。

みんなが奈央ちゃんの元に集まる。

お母さんは「ずっと続けてきたことなのになんで!?」と奈央ちゃんを問い詰める。

みどりは、

「奈央ちゃん、間違えたのわざとだよね…?」

「ずっと病院にいるつもり…?」

と聞いた。

奈央ちゃんのお母さんは「黙ってないでなんとか言いなさい!」とさらに問い詰める。

それを隣で聞いていた優花ちゃんが口を開いた。

「そんなにみんなで責めないでよ」

「インスリン打ってれば普通と変わらないなんて思ってる人たちに、あたしたちの気持ちなんて分かんないよ」

奈央ちゃんは声を上げて泣いた。

学校では偏見の目で見られ、クラスメイトとも距離ができる。

だけど病院では病気を隠さなくていい。

気持ちが楽だった。

そして優花ちゃんがいたからー

ーーーーー

奈央ちゃんは明日退院する。

一時はどうなるかと思ったけど、優花ちゃんの存在が大きかった。

みどりは思う。

医薬は彼女たちの生活を支えるものだが、同時に人との違いを明らかにしてしまうこともある。

だからもっと患者さんに寄り添いたいとー

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アンサングシンデレラ病院薬剤師葵みどり1巻感想

最近は病院で薬をもらうこと減りましたよね。

というか病院で処方箋もらって、近くの調剤薬局で薬をもらう。

一番身近な薬剤師って調剤薬局の薬剤師さんだな。

病院の薬剤師さんがこんな風に働いてるなんて全然考えたことなかった。

こんなん言ったらあれだけど、病院に薬剤師さんがいるってこと頭の片隅にもなかった…

当然いるよね。

薬使うんだから。

看護師、医師、受付の医療事務の人くらいしか認識なかったです…

大きな病院だと、すれ違っても看護師さんかな?お医者さんかな?

って考えたりはしてたけど、その中に薬剤師さんいたかも…

筆者
筆者

ごめんなさい!お世話になってます!いつもありがとうございます!

医薬品について。

みどりが言うように、実際治療してるのは薬なんだけど、その実態てあんま知らない。

じゃあどうしたらいいのか。

聞くか調べるかするしかないですよね。

二話で山口さんがネット検索してみどりにこの薬はこういう副作用が!って言ってるところあったけど、ちょっとあれはどうかなと思う。

聞くのはいい。

聞くのはいいけど「これはどうなんですか?」くらいに聞けばいいのに。

説明の最中にスマホいじりだして「検索したらこう書かれてるんですけど」ってなんか失礼だなと。

まず薬剤師の話を聞けと。

みどりみたいに『熱心な親御さんだな』なんてわたしは思えんよ?

モンペ手前な気がする。

子どもの心配するならちゃんと人の話を聞け。

んで薬とか症状とかをネット検索する人に言いたいなと思ったことがある。

筆者
筆者

その情報正しいの?いつの情報?

目の前に6年間大学で勉強して国家資格取って、今も勉強し続けてる人がいる。

医療は日々進化してるってよく聞くよね。

進化してるってことは今までの情報はどんどん更新されてるってこと。

今まで信じてきた治療法よりも優れた治療法が見つかる。

医療関係者以外がそういう”情報を更新する手段”って日常にはなかなかない。

ネットは信じるのに薬剤師には疑ってかかる…

まあわからんでもないよ?

ネットは”自分が”探して見つけた情報。

薬剤師から受け取る薬は”医師が”処方箋を書き、”薬剤師から”出される。

どこにも自分の意思がないからね。

”自分”の方が信じられると思うか”医師”と”薬剤師”を信じられるかって秤にかけたとき、どっちを取るかって話で。

薬とか医学の話はデリケートなことだから不安になるのもわかるけど、”自分が”薬とか医学の専門家なのかって今一度考えてみたらいいかも。

わたしがこの部分に引っかかりを感じてるのも、わたしは登録販売者としてドラッグストアの店頭に立っていたからで。

実際ちゃんと勉強して資格取ったのに、人の話聞かないお客さんいる。

”自分ルール”

鼻炎のスプレーを慢性的に使ってる人がいて、声かけても効く耳持たない。

病院へ受診勧めても聞き流す。

大量に買おうとするから隠したよ。

その人の鼻炎は悪化していく一方だった。

もうどうしようもない。

咳止めにしてもそう。

連用してるのわかってたから、副作用の説明してやめるように言っても逆ギレ。

どう言ったらちゃんと伝わるのかわからなかった。

わたしが悪者になるしかなかったよね。

薬剤師と登録販売者を比べるのもあれだけど、患者さん・お客さんにとっては最後の砦だよ。

病院に行って診察受けて、薬を受け取るときに説明を受ける。

一般人が薬剤師と関わるときなんてそんな時くらいしか普段ないわけだから、ちゃんと話は聞こう。

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