- 体力がない
- 走れない
- 足が遅い
そんなふうに言われながら走らされ続けた中学生の時の部活。
バスケ部だったので10分×4回、コートを走り続ける体力が必要だったんですね。
体力がない走れない言われてたのでもちろんベンチです。
というか試合に出してもらえなかった。
背は高い方なので、顧問の先生方は私に期待してたんでしょう。
中学2年生の新チームになった最初だけは試合に出してもらえました。
でも体力が続かないのでだんだん出してもらえず。
最終的には練習試合の日に熱があったにも関わらず、部活に行って、どうしてもしんどくて…
試合に出られないことを顧問に伝えたら、それ以降まったく試合に出してもらえなくなりました。
走れないから仮病だと思われたか、熱があろうが試合に出してもらえるだけでありがたいんだぞ!とでも言いたかったのか。
もう約20年前の話ですから時代が違いますね。
当時はスポーツ=根性論でしたから。
飲み物も休憩のとき以外は飲むなという時代です。
体力がない走れないと思われていたことで、確実にわたしの中学生の時のバスケ生活は終わってました。
もし今体力がない走れないと言われている人がいたら、ちょっと聞いてほしい。
あと中学生高校生とか部活やってる子がいる親とか。部活の顧問とか。
『体力がない走れない?それ、貧血かもしれないよ』
つまり貧血であれば治療で解決するってことです。
転機になったのはインフルエンザのときの血液検査
高校2年生のときに高熱が出て、インフルエンザの疑いがあるので病院に行ったことで、わたしは自分が貧血だという事を知りました。
血液検査後の診察のときに医者に言われました。
『インフルエンザだけど貧血の方がヤバい。走ったら息が上がってたでしょ?体力ないって言われなかった?』
このときはめっちゃ嬉しかった。だって、
『原因がわかった!わかってくれる人がいた!』
と思ったから。
体力がない走れない足が遅いと言われ続けていた中学時代はつらかったです。
だって走ったって一向に体力もつかないし、体力がないから持久走したって遅いし。
学校の周りを走ってたんですが、同級生とは周回遅れなんてザラです。
で、みんな全員戻ってくるまで待ってるから、わたしが戻るまでは休憩。
わたしは周回遅れで最後だから休憩する時間もあまりありません。
しんどかったな。
だから医者が原因を見つけてくれて、わたしのこともわかってくれたのが本当に嬉しかった!
貧血で走れない・体力がないなんて、わたしを含め知ってる人なんていなかったから。
お医者さんありがとう。
【貧血の治療】医者の指示でヘモグロビン注射に通う
貧血改善のためにヘモグロビン注射に通うことになりました。
<ヘモグロビンって何?>
血液中の酸素を運搬する「運送屋さん」で、赤色色素タンパク質です。「Hb」と英語で略されます。 魚類から哺乳類にいたる脊椎動物に広く分布し,血液の赤血球中に存在します。
血液検査のときに、医者に『ヘモグロビンの数値が通常の半分もない。』 といわれました。
『これでよく生活できてたね。階段も息が上がるでしょ』とも。
相当ヤバかったみたい。
<ヘモグロビンが低いと>
女性は 11g/dl 以下、男性は 13g/dl 以下だと「貧血」と判断されますが、この程度ではほとんど自覚症状はありません。
男女とも 10g/dl 以下になると、「中等症から重症の貧血」で、貧血になると全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなり、頭痛やだるさ、肩コリなどの症状を引き起こします。
息切れやめまいなども現れてきます。
貧血は、何らかの原因によって赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の量が減ることです。
潰瘍やがん、あるいは月経過多などによって出血が多い場合も、鉄分不足による貧血になりやすいです。
貧血は女性に多く、成人男性が貧血を起こしている場合はまず消化管からの出血が疑われます。
同じ症状でも、重い病気の前兆である場合もあるので、「貧血ぐらい」と軽く考えず、血液検査を受けることをお勧めします。
ヘモグロビンの数値が低い=全身に酸素が上手くいきわたらない=息切れ
そりゃ走れないし体力がないとも言われますよね。
根性で酸素は運べませんから。
原因がわかったからこそ治療や食事に気を使うことができます。
当時中学生だったわたしが努力しないといけなかったのは、貧血対策だったんです。
どれだけ走り込んだところで持久力はつかない。しかも、
「貧血になりやすい時期はありますか?」
発育期では、体の成長のために鉄の必要量が多くなりますので、貧血になりやすいです。女性の場合は、月経が始まると経血と一緒に鉄分も体の外に出てしまうため、常に貧血に注意する必要があります。また、妊娠、出産でも貧血になりやすいです。
中学生だったわたしにもろ当てはまります。
ということで、ヘモグロビンの数値改善のためにヘモグロビン注射に週2回、しばらく通いました。
※この当時のわたしはめっちゃ氷食べてました。あとで調べて分かったのですが、氷食症といって鉄分不足でおこる症状だった可能性があります。
→参考記事氷を年中食べたいのは貧血のサインかも|小中台クリニックブログより
世界が変わったマラソン大会
ヘモグロビン注射による治療で一番驚いたのは、劇的に持久力がついたこと。
治療しだしてから初めてのマラソン大会でそれは起こりました。
『このわたしが5kmも爆走してる!』
マラソン大会、女子は10kmでした。
最初は体力が続かなかったら…という心配からちんたら走って体力温存してたんです。
が、後半になって『あれ?なんか行けるかも』と思い走り出してみたら…
ゴールまで爆走です!
しんどかったけど今までのような『もう走れない…もうヤダ…』という感じはなく『もう少し、もう少し』とがんばれる体力があったんです。
このときは『こんなにも変わるんだ!』と感動しました!
走っては体力がない足が遅いと言われて、嫌な思いをしていたあの頃とはもはや別人です。
体力がない原因は運動不足だけではないと知った
わたしが中学生だった約20年前は、部活動=根性論みたいな感じでした。
だから貧血を疑うことなんてなかったし、顧問の先生もそんな知識持ち合わせていなかったと思います。
走れない体力がないは確かに運動不足が主な原因かもしれません。
でも、どれだけ毎日走っても一向に体力が向上しないのであれば、他の原因を探った方がいいです。
今は20年前と違って、ネットもありますから情報は手に入れやすい。
体力がない走れないからってむやみに走らせないで欲しい
体力がない走れないの原因が貧血だと特定できたから言えるんですが、運動部だからってむやみに走らせないで欲しいです。
スポーツは走るのが基本。
体力の向上にも筋力を鍛えるのにも、走るのが一番なのはみんなわかってるんじゃないでしょうか。
そこで勘違いしてほしくないのが根性論全開で走れと指導すること。
根性でなんでもできたら空だって飛べますよ。
いくらマラソンを毎日のようにしても、持久力がつかない子に走らせ続けるのは酷です。
わたしは人前で体力がない走れない足が遅いところをみんなに見られ、恥ずかしい思いをしたり迷惑かけたり…馬鹿にされたり。
同じバスケ部の友だちはなにも言わず応援してくれてたけど、男子バスケ部とか顧問の先生とかによく思われてなかったのは知ってました。
当時は根性論主流だったのでわたし自身も根性論で部活に取り組んでいました。
思い返すとかわいそうです。中学生のときのわたし。
そんなこともあって、高校ではバスケ部には入りませんでした。
中学のバスケ部では同級生みんなと仲がよかったから続いたし、部活も強制入部だったので辞めなかったけど。
根性論は下手したら運動嫌いな子にしてしまうだけです。
だから走れない子にむやみに走らせるんじゃなくて、なんで走れないのかとか一緒に考えてくれたら嬉しかったなと思います。
部活入部が強制なら学校にもスポーツ医学に詳しい人が欲しい
わたしが通っていた中学は部活は強制的に入らないといけませんでした。
教育の一環なんだろうと思います。
でも運動部に入るとケガはつきものです。
テーピングなど部の救急箱にありましたが、誰が正しく使えるんでしょうか?
ケガしないためには?ケガした後は?
貧血なんかはもしかしたら分野違いかもしれないけど、スポーツ医学の知識がある上で部活指導ができたら、根性論の犠牲になる子が減るんではないでしょうか?
体力がない走れないは貧血の可能性もあることを知っておいてもらいたい
もしかして私も…?と思うことがあれば一度病院で血液検査をしてもらってください。
病院に血液検査の機械さえあれば、近くのクリニックなんかでもできると思います。
ほとんどあると思うけど。
もし貧血でなければ、筋力不足かもしれません。
食事で貧血改善をするなら動物性食品から鉄分を摂取する方が、野菜よりも吸収率がいいです。
筋肉の素になるアミノ酸も摂れるし。
レバーが一番鉄分豊富で有名だけど、卵とか赤身肉とかあさりとか。
持久力がないからってダメなやつだと思われるのは、中学生のような思春期の人間にはきついです。
運動できる人ばかりかまってないで、できないわたしにも寄り添ってもらいたかったなというのが今だから思うこと。
教育の一環の部活なら、なおさらそうであってほしかったですね。
という思い出でした。
おわり。